茅花(つばな)

  大伴の田村(の)家の大孃の妹坂上大孃に與ふる歌一首
茅花(つばな)拔く 浅茅(あさぢ)が原の つぼすみれ いま盛りなり わが恋ふらくは                              (8−1449)

  紀女郎(きのいらつめ)の大伴宿禰家持に贈る歌二首
戲奴(わけ)〈変してわけと云ふ 〉がため わが手もすまに 春の野に拔ける 茅花(つばな)そ 食して肥えませ                                     (8−1460)
   右のものは、合歡(ねぶ)の花と茅花とを折り攀ぢて贈れ    るなり。

   伴家持の贈り和(こた)ふる歌二首(1)
わが君に 戲奴は恋ふらし 賜(たば)りたる 茅花を喫(は)めど いや痩せに痩す               (8−1462)

子供の頃、このつばなを抜いて食べた記憶がある。味も何もなかったように思う。古代は大人も食べていたことになるが、古くから伝承された食べ物であったらしい。