値嘉島

値嘉の郷
 郡の西南のかたの海の中にあり。烽の處三所あり。

 昔者、同じき天皇、巡り幸しし時、志式嶋の行宮に在して、西の海を御覽すに、海の中に嶋あり、烟氣多に覆へりき。陪從、阿曇連百足に勒せて察しめたまひき。爰に、八十餘りあり。就中の二つの嶋には、嶋別に人あり。第一の嶋は名は小近、土蜘蛛大耳居み、第二の嶋は名は大近、土蜘蛛垂耳居めり。自餘の嶋は、竝に人あらざりき。(中略)彼の白水郎は、馬・牛に富めり。或は一百餘りの近き嶋あり、或は八十餘りの近き嶋あり。西に船を泊つる停二處あり。一處の名は相子田の停といひ、廾餘りの船を泊つべし。一處の名は川原の浦といひ、一十餘りの船を泊つべし。遣唐の使は、此の停より發ちて、美彌良久の埼に到り、〈即ち、川原の浦の西の埼、是なり、〉此より發船して、西を指して度る。此の嶋の白水郎は、容貌、隼人に似て、恆に騎射を好み、其の言語は俗人に異なり。

遣唐使が水を汲んだという井戸 フセンガワ

川原港の纜石

川原港のある白石湾入口魚津ケ崎の遣唐使碑

三井楽の崎から姫島を望む

三井楽の崎=柏崎の辞本涯の碑

白石湾入口を魚津ケ崎から見る

川原港を対岸からみる

値嘉島を「太古」の船上からみる