芹(せり)

  天平元年、班田の時の使葛城王の、山背国より薩妙觀(せちめうくわん)命婦等の所に贈る歌一首〈芹子(せり)の裹(つと)に副へたり 〉
あかねさす 昼は田賜(た)びて ぬばたまの 夜の暇に 摘める芹子(せり)これ (二十ー四四五五)

  薩妙觀命婦の報(かへ)し贈る歌一首
大夫と 思へるものを 大刀佩きて かにはの田居(たゐ)に 芹子そ摘みける (二十ー四四五六)
   右の二首は、左大臣讀めりと爾云へり。
  〈左大臣は葛城王、後に橘の姓を賜へり 〉