奴奈川神社他

 此の八千矛(やちほこの)神、高志(こしの)国の沼河比賣(ぬなかはひめ)を婚(よば)はむとして、幸行(い)でましし時、其の沼河比賣の家に到りて、歌ひたまひしく、 
  (歌謡)
とうたひたまひき。爾に其の沼河比賣、未(いま)だ戸を開(ひら)かずて、内(うち)より歌ひけらく、
  八千矛(やちほこ)の 神の命 ぬえ草の
  女(め)にしあれば  我が心浦渚(うらす)の鳥ぞ
  今こそは 我鳥(わどり)にあらめ 
  後は 汝鳥(などり)にあらむを
  命は な殺(し)せたまひそ
  いしたふや 天馳使(あまはせづかひ)
  事の 語言(かたりごと)も 是をば
  青山に 日が隱(かく)らば
  ぬばたまの 夜は出でなむ
  朝日の  笑(ゑ)み榮え來て
  栲綱(たくづの)の 白き腕(ただむき)
  沫雪(あわゆき)の 若(わか)やる胸を
  そだたき たたきまながり
  眞玉手(またまで) 玉手さし枕(ま)き
  百長(ももなが)に 寢(い)は寢(な)さむを
  あやに な戀(こ)ひ聞(き)こし
  八千矛の 神の命 事の 語言も 是をば
とうたひき。故、其の夜は合はずて、明日(くるひ)の夜、御合(みあひ)したまひき。           (神代記)

糸魚川市天津神社境内奴奈川神社

天津神社拝殿

天津神社

長者原のある台地から南西に下る所から見た姫川
=沼河(奴奈川)。支流小滝川から姫川へ流れ出した
翡翠の川原石を拾って長者が原で加工したという。

天津神社の南西方台地上に玉作遺跡はある

万葉の姫川へ

小滝川翡翠峡へ