檀(まゆみ)

爾に其の骨(かばね)を掛(か)き出(いだ)しし時、
弟王
(おとみこ)歌曰(うた)ひたまひしく、
  ちはやひと 宇治(うぢ)の渡(わたり)
  渡り瀬(ぜ)に 立てる梓弓あづさゆみまゆみ
  い伐(き)らむと心は思(も)へど
  い取らむと心は思へど

  本方(もとへ)は 君を思ひ出(で)
  末方(すゑへ)は 妹(いも)を思ひ出
  苛(いら)なけく そこに思ひ出
   かなしけく ここに思ひ出
   い伐らずぞ来る 梓弓
          (応神記 大山守命の反逆)