爾に大山津見(の)神、石長比賣を返したまひしに因りて、大(いた)く恥ぢて、白し送りて言ひしく、「我が女二(ふ)たり並(なら)べて立奉(たてまつ)りし由(ゆゑ)は、石長比賣を使はさば、天つ神の御子の命(いのち)は、雪零(ふ)り風吹くとも、恒(つね)に石(いは)の如くに、常(とき)はに堅(かき)はに動かず坐(ま)さむ。亦木花之佐久夜毘賣を使はさば、木(こ)の花の榮ゆるが如(ごと)榮え坐さむと宇氣比弖(うけひて)貢進(たてまつ)りき。此(か)くて石長比賣を返さしめて、獨(ひとり)木花之佐久夜毘賣を留めたまひき。故、天つ神の御子の御壽(みいのち)は、木の花の阿摩比(あまひ)能微(のみ)坐(ま)さむ。」といひき。(古事記神代 木花之佐久開耶姫の出産)

木(こ)の花(桜)