榧(かや)

実の中の殻は固く、銀杏のように割って煎ると実が食べられる

榧は大木になり、碁盤などにも用いられる。姿は樅の木に似ている。食べられる実がなる。柏(かへ)が榧に比定される

  家婦が京に在(いま)す尊母(ははのみこと)に
  贈らむが爲に、誂(あとら)へらえて作る歌一首
  短歌を并せたり
霍公鳥 來鳴く五月に 咲きにほふ 花橘の 香ぐはしき 親の御言 朝暮(あさよひ)に 聞かぬ日まねく 天離る 夷にし居れば あしひきの 山のたをりに 立つ雲を 外(よそ)のみ見つつ 嘆くそら 安けなくに 思ふそら 苦しきものを 奈呉の海人の 潛(かづ)き取るとふ 眞珠(しらたま)の 見がほし御面 直向ひ 見む時までは 松かへ)の 榮えいまさね 尊き吾(あ)が君〈御面はみおもわと謂ふ 〉(一九ー四一六九)
  反歌
白玉の見が欲(ほ)し君を見ず久に夷(ひな)にし居(を)れば生(い)けるともなし(一九ー四一七〇)