山部宿禰赤人の歌一首
わが屋戸に 幹藍(からあゐ)植ゑ生(おほ)し 枯れぬ
れど 懲りずてまたも 蒔(ま)かむとそ思ふ
(3−384)
花に寄す
秋さらば 写しもせむと わが蒔きし 韓藍(からあゐ)
の花を 誰か採(つ)みけむ (7−1362)
恋ふる日の け長くあれば わが園の 辛藍(からあゐ)
の花の 色に出でにけり (10−2278)
寄物陳思
隱りには 恋ひて死ぬとも 御苑生(みそのふ)の 鷄冠
草(からあゐ)の花の 色に出でめやも (11−2784)