伊豫の湯(道後温泉)

道後温泉は『万葉集』・『坊ちゃん』の
舞台でもある。

伊予国 湯泉

伊予の国の風土記に曰はく、湯の郡。大穴持命、
見て悔い恥ぢて、宿奈毘古那命を活かさまく欲し
て、大分の速見の湯を、下樋より持ち度り来て、
宿奈毘古奈命を漬し浴ししかば、 が間に活起り
まして、居然しく詠して、「ましばし、寝ねつる
かも」と曰りたまひて、踐み健びましし跡処、今
も湯の中の石の上にあり。凡て、湯の貴く奇しき
ことは、神世の時のみにはあらず、今の世に疹痾
に染める万生、病を除やし、身を存つ要薬と為せ
り。           
(伊予国風土記佚文)

      (釈日本紀巻十四・万葉集註釈巻第三)