柿本人麻呂妻の死にし後、泣血哀慟
   して作る歌二首并に短歌
・・・・ さね葛 後もあはむと 大船の 思ひ憑みて 玉かぎる 磐垣淵の 隠りのみ 恋ひつつあるに わたる日の 晩れぬるがごと 照る月の 雲隠るごと 沖つ藻の なびきし妹は 黄葉の 過ぎていにきと ・・・・(二ー二〇七)

     寄物陳思
さね葛 後もあはむと 夢のみに うけひわたりて 年は経につつ   (十一ー二四七九)

美男葛