同じく石田王の卒ましし時、山前王哀
   み傷みて作りませる歌一首,
つのさはふ 石村の道を 朝さらず ゆきけむ人の 念ひつつ 通ひけまくは 霍公鳥 鳴く五月には 菖蒲 花橘を 玉に貫き 蘰にせむと 九月の しぐれの時は 黄葉を 折り挿頭さむと 延ふ葛の いや遠永に 萬世に 絶じと念ひて 通ひけむ 君をば 明日ゆ 外にかも見む
                      (三ー四三二)
    右の一首或は云はく、柿本朝臣人麻呂
    の作なりと。,
   夏雑歌・詠鳥
霍公鳥 厭ふ時無し 菖蒲 蘰にせむ日 此ゆ鳴き渡れ
                    (十ー一九五五)
   夏雑歌・大伴家持霍公鳥歌一首
霍公鳥 待てど來喧かず 菖蒲草 玉に貫く日を いまだ遠みか    
                     (八−一四九〇)
菖蒲(あやめ)

我が家のベランダで咲いた菖蒲の花