藤原宇合大夫、遷任して京に上る時、常陸娘子の
  贈る歌一首
庭に立つ手(あさで)刈り干(ほ)し布(ぬの)さらす東女(あづ
まをみな)を忘れたまふな               (4−521)

衣(ごろも)着(け)ればなつかし紀の国の妹背の山に麻蒔
(ま)く吾妹(わぎも)                  (7−1195)

  足柄(あしがら)の坂を過ぎて死(みまか)れる人を見
  て作る一首
小垣内(をかきつ)の を引き干(ほ)し 妹(いも)なねが 
作り着(き)せけむ 白栲(しろたへ)の 紐をも解かず 一重
(ひとへ)結(ゆ)ふ 帯を三重結ひ 苦しきに 仕へ奉(まつ)り
て 今だにも 国に罷(まか)りて 父母も 妻をも見むと 思ひ
つつ 行きけむ君は 鳥が鳴く 東(あづま)の国の 恐(かしこ)
きや 神の御坂(みさか)に和膚(にきはだ)の 衣(ころも)寒
(さむ)らにぬばたまの 髮(かみ)は乱れて 国問へど 国をも
告(の)らず 家問へど 家をも言はず 大夫(ますらを)の 行
(ゆき)のまにまに 此処(ここ)に臥(こや)せる (9−1800)

2006年1月22日の祭祀資料研究会における明衣・小忌衣着付けの際に用いられた麻。携帯電話の
カメラなので画面が粗い。

麻(あさ)

中国大理から麗江への途次の道端で撮影